『幻想と怪奇 ROMAN FANTASTIQUE』(げんそうとかいき)は、歳月社から刊行された日本の怪奇小説・幻想文学の専門誌(創刊号のみ三崎書房)。1973年4月から1974年10月まで12号が出版された(創刊号から6号までは隔月刊、7号以降は月刊)。紀田順一郎と荒俣宏が実質的な編集者を務めていた。担当編集者は早川佳克(十一号まで)。
目次新創刊の辞 紀田順一郎・荒俣宏A Map of Nowhere『吸血鬼ドラキュラ』のウィトビー 藤原ヨウコウ 《序文》ヴィクトリアン・インフィニティ 北原尚彦●巨匠たちの奇想と怪異失踪クラブ アーサー・マッケン 植草昌実 訳奇妙な写真 リチャード・マーシュ 高澤真弓 訳決闘者 ブラム・ストーカー 圷 香織 訳ポロックとポロ団の男(新訳) H・G・ウェルズ 中村 融 訳●ディケンズの『幽霊屋敷』幽霊屋敷の人々 チャールズ・ディケンズ 谷 泰子 訳 食器棚の部屋 ウィルキー・コリンズ 髙橋まり子 訳 《エッセイ》『個』を持つ部屋 木犀あこ●レ・ファニュの幻妖世界トム・チャフの見た幻 J・シェリダン・レ・ファニュ 山田 蘭 訳ドラムガニョールの白い猫(新訳) J・シェリダン・レ・ファニュ 青木悦子 訳教会墓地の櫟(模作) オーガスト・ダーレス 夏来健次 訳 《エッセイ》レ・ファニュを偏愛す 三津田信三●世紀末ロンドン幻視行下宿人(オリジナル版) ベロック・ローンズ 岩田佳代子 訳ジキル博士とハイド氏、その後 キム・ニューマン 植草昌実 訳贖罪物の奇妙な事件 リサ・タトル 金井真弓 訳〈ショートショート〉アイリーンの肖像 高野史緒霧先案内人 井上雅彦〈特別企画〉鼎談:回想の『リトル・ウィアード』 荒俣宏・島村義正・竹上昭資料:『リトル・ウィアード』総目次 not exactly editor 『幻想と怪奇』新創刊によせて 牧原勝志
「幽霊屋敷」という言葉には、どこか古めかしいものを感じますが、どうもそれは間違っていたようです。ネットには怪談が溢れ、動画投稿サイトでは「心霊スポット」や「事故物件」をタイトルに、幽霊が出るという家屋や建物を果敢な探索者たちが取材した動画が、絶え間なく公開されています。どうも、私たちが生きているこの時代は、ブルワー=リットンが「幽霊屋敷」を書き、心霊スポットの探検が流行した19世紀半ばあたりと、あまり変わってはいないようです。
本書では、西洋怪談の古今の名作から、幽霊屋敷ものを集めてみました。一般住宅から農園付き邸宅、下宿まで、不穏な物件が揃っております。どうぞお好きなところから御内覧を。鍵はーーほら、もうお手元にありますよ。
▼ 情報(Information) |
著者 | : | 牧原 勝志 | イラスト | : | ひらい たかこ | 出版 | : | 新紀元社 | レーベル | : | モーニングスターブックス | 刊行期間 | : | 2020年02月22日(1巻発売) | ISBN(1巻) | : | 9784775317617 | ISBN(17巻) | : | 9784775322130 | 最新刊 | : | 17巻 |
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