『アナザー修学旅行』は有沢 佳映による日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当はヤマダ。「青い鳥文庫」(講談社)から発売。
第50回講談社児童文学新人賞受賞のデビュー作もう、ぞくぞくするくらい中学生なわけ。話すことも、話す言葉も、話し方も、考え方も、行動も......ぜんぶ!金原瑞人氏推薦!!このささやかな「旅」には思いがけない発見と、初夏の風にざわつく胸の感覚がある。「小田、にっくらしいこと言いながら、チョコついてるよ」という、このリアリティ!こんな感覚、いままでの中学生ものにはなかったと思う。なんで、いままでこんな作品が出てこなかったんだろう、と不思議になるくらい、出てきて当然なのに出てこなかった作品。この本が出てしばらくは、この本みたいな本ばかりがヤングアダルトの棚に並ぶんじゃないかと思う。(金原瑞人/翻訳家・法政大学社会学部長)学校一のモテ男、インテリヤクザ、美少女転校生、小動物のような少女、子役出身タレント、脚を骨折している以外ごくふつうの私、そしてもう一人......?骨折、ケンカ、金銭的な事情など様々な事情で修学旅行に行けなかったクラスもばらばらの7人が一つの教室に集められて修学旅行中の三日間を一緒にすごすことになった。自習ということで京都奈良のビデオを見せられるが当然つまらない。退屈しのぎにとみんなで考えた「賭け」から物語は思わぬ方向に!?お互い存在は知っている、という程度の気心が知れていない、私達7人が3日間行動をともにする。そんな微妙な空気は少しずつ「なんとなくなごやか?」な雰囲気に変わっていきそうで、「やっぱりそうでもなく」て。──そんな、誰もが経験したことがありそうな、でも、どこか遠くへいくよりもずっと心がドキドキする日常の大冒険。少しだけオトナな中学3年生たちの、心の距離感の繊細な揺らぎが、瑞々しくユーモラスな筆致で描かれたた作品です。人気急上昇漫画家ヤマダ氏のキュートな挿絵とのコラボレーションにも注目です。