『下町九十九心縁帖』は佐々木 薫による日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当はしらまめ。「富士見L文庫」(KADOKAWA)から発売。
大学生の春人には後悔していることがある。それは謝れないまま祖父が亡くなったこと。以来祖父が愛したような古い品物も、人と深く関わることも、苦手になった。 しかし事故で古伊万里の壺を割った直後から、動物の姿をした付喪神が見えるようになる。割れた壺の付喪神・イマリに迫られ、彼の力を取り戻すため、春人は付喪神たちの願いを叶えて「神心」を集めることに。元の持ち主に会いたい、一度だけでも人の役に立ちたい、亡き持ち主の娘から本当の思いを聞きたい。奮闘するうちに、願いが春人の周りに縁を紡ぎ――。==登場人物==春人人と関わるのが苦手な大学生。イマリには下僕と見なされている。イマリ元・古伊万里の壺の付喪神、現・春人のスマホの付喪神。甘いものに目がない。桜春人が働くこととなった「古道具みやび堂」の孫娘。しっかり者の高校1年生。洋蔵「古道具みやび堂」の店主で、桜の祖父。初対面のはずの春人について、何かを知っているようで......。