『ナミヤ雑貨店の奇跡』(ナミヤざっかてんのきせき)は、東野圭吾の長編小説。2011年4月号から2011年12月号まで角川書店の月刊誌『小説 野性時代』に連載され、2012年3月28日に角川書店より単行本が出版された。第7回中央公論文芸賞受賞作品。2014年11月22日には角川文庫版が、2017年9月15日には角川つばさ文庫版が刊行された。
コソ泥をして逃亡中の敦也、翔太、幸平は、盗んだ車が突然動かなくなり、以前翔太が見つけた廃屋「ナミヤ雑貨店」に仕方なく逃げ込み、夜明けを待つことにした。三人が店を物色していると、突然シャッターの郵便口に手紙が投げ込まれた。手紙を開けると、そこには月のウサギと名乗る者からの悩み相談が書かれていた。店に残っていた雑誌によると、ナミヤ雑貨店はかつて、店主が投函された相談に一生懸命答えてくれることで有名だった。敦也は放っておこうと言うが、翔太と幸平は「こんな機会でないと人の相談に乗れない」と返事を書くことを決意する。