『(仮)花嫁のやんごとなき事情』(かりはなよめのやんごとなきじじょう)は、夕鷺かのうによる日本のライトノベル。イラストは山下ナナオが担当。
孤児院育ちのド庶民フェルディアはユナイア国王女シレイネとうり二つな妖精のような外見を持つ。ある冬、病弱なシレイネ王女の影武者として「おままごとの結婚」であるワルプルギスの夜までに円満離婚する依頼を受け、エルラント帝国第三皇子・毒龍公クロヴィスのもとへ嫁ぐこととなる。しかし、新婚初夜にクロヴィスに殺されかけ、軟禁状態となる。召使い姿に変装し、情報収集を行う中でクロヴィスの優しい一面に触れ困惑する。一方、クロヴィスは2年前の「毒姫シレイネ」とまるで雰囲気が違った王女が、召使いフェルディアと5年前に一目惚れしたシレイネと同一人物だと気づく。そんなとき、2人は結婚祝いを口実に訪れた、ユナイア国嫌いの第二皇子イグレックの陰謀によって毒殺されかける。重症を負ったクロヴィスと生き残りをかけて婚姻の神誓を結んでしまう。ワルプルギスまでの離婚をかけたフェルディアと初恋の人物に思いを寄せるクロヴィス、そして呪毒と妖精の謎と共に物語が進む。