みかん、好き?

『みかん、好き?』は魚住 直子による日本の小説(ライトノベル)作品。

「みかん、好き?」 突然、女の子が言った。「え?」「私は大好きなのじゃ。食べすぎて、冬になると全身が黄色くなるくらい」 ほら、と袖をまくった。「最初は手のひらや足の裏が黄色くなるけど、そのうち手の甲や足の甲も黄色くなって、さらに食べ続けたら、顔もお腹も黄色くなるのじゃ。といっても、今は春だからだいぶ薄くなったけど。冬はもっと黄色かったのじゃ」 何を言ってるんだろう。拓海はあとずさった。中学生か高校生に見える。でも見かけたことのない顔だ。「そうじゃ」と、女の子が思い出したように手をたたいた。「ここって、西村実さんのみかん園かどうか知ってる?」「え、じいちゃんを知っとるん?」「孫なの?」 女の子がぱっと笑顔になった。「よかった。やっぱりここが西村実さんのみかん園なのじゃ」 そう言うと、斜めにぶら下げたバッグから、定期券入れのようなケースを取り出した。――本文より西村拓海の目の前に突然あらわれた、少し変わった話し方をする女の子・長谷川ひなた。拓海の祖父がつくるみかんに感動して東京からはるばるやってきたという。困惑する拓海をよそに、ひなたと祖父はどんどん仲良くなり、いつのまにやら一緒にみかんを育てることに......。彼女に振り回されながら、みかん作りを通して少しずつ成長していく、甘酸っぱい青春小説。

 ▼ 情報(Information)
著者魚住 直子
出版講談社
刊行期間2019年09月26日(1巻発売)
ISBN9784065170595
最新刊1巻
 ▼ 言語(Language)
Japanesemikan,suki?
0

新刊ランキング(Ranking)

1位 ようこそ実力至上主義の教室...

ようこそ実力至上主義の教室へ 3年生編3[ 衣笠彰梧 ]
3年生、最後の夏、今年の無人島試験はペイント銃を用いたクラス対抗のサバイバルゲーム。15×15マスに分けられたエリアを移...

2位 時々ボソッとロシア語でデレ...

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん11 (角川スニーカー文庫) [ 燦々SUN ]
角川スニーカー文庫 燦々SUN ももこ KADOKAWAトキドキボソットロシアゴデデレルトナリノアーリャサンジュウイチ ...

3位 八男って、それはないでしょ...

八男って、それはないでしょう! 31[ Y.A ]
ヴァルドがガトル大陸の総督となり、ノースランド中央を開拓の立役者であるヴェルに与えバウマイスター特区と定めた。ヴェルはア...

4位 騎士爵家 三男の本懐2[ ...

騎士爵家 三男の本懐2[ 龍槍 椀 ]
過酷な辺境の騎士爵家の三男に転生した男。王都の魔法学院での大騒動に巻き込まれながらも、ついに愛する家族の住む故郷に帰還を...

5位 佐々木とピーちゃん 12 ...

佐々木とピーちゃん 12 妖精界からの落とし物は、変態! 変態! 大変態! 〜長きにわたるアップの末、魔法少女たちが活動を開始するようです〜
妖精界の不手際により、地球上に散らばってしまったフェアリードロップス。世界に七名いる魔法少女たちは、その回収を妖精界から...

6位 魔王の俺が奴隷エルフを嫁に...

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?21[ 手島史詞 ]
マルコシアスとの死闘の果てに倒れ意識だけの存在となっていたザガンの前に現れたのは、ソロモン。アザゼルにまつわる秘密を握る...