『覇者の三剣』は十月ユウによる日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当は天野英。「富士見ファンタジア文庫」(富士見書房)から発売。最新刊は5巻
その街は、世界を拒絶していた。限りなく人に近く、人に非ざる生物が跋扈する現代。"武街"と呼ばれるその街は、築かれた強固な壁の中で、少年少女を戦士として育成する学園を有していた。そこに転入してきた一人の少年-那斬蒼。異形なる剣と強大な力を持ちながら、しかし、彼は戦う自分を否定し続ける。「誰も守れない、守る資格なんてない。ただ殺すための剣だ」幼馴染みの少年と、「会ってはいけない」大事な人が待つ学園で、蒼は進む。真紅に彩られた、修羅の覇道を-。やがて滅びゆく世界のために、俺達に何ができるだろうか。閉ざされた世界で戦う少年達の、血と絆のソード・アクション。
王、斃れる。最強の敵-神たる存在の前に、人類最後の希望である那斬蒼は敗北した。仲間たちもまた、ある者は瀕死の傷を負い、ある者は姿を消し、散り散りとなった。そして世界は、滅亡する。運命とは過酷なもの。失われた時は戻らない。自分の弱さと向き合った少年達は、たとえすべてを犠牲にしても、最期のその瞬間まで戦うことを決めた。聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな。神に捧げる聖句が響く中、天剣・地刃・人刀...三剣の覇者が今、決する!血と絆によって結ばれた少年達のソード・アクション、最終巻。