『断章のグリム』(だんしょうのグリム)は、甲田学人による日本のライトノベル。イラストは三日月かけるが担当している。電撃文庫(メディアワークス→アスキー・メディアワークス)より2006年4月から2012年5月まで発刊された。
「普通」を愛する平凡な高校生・白野蒼衣は、ある日突然、学校を休んだクラスメイトのもとへ届け物をしに行く途中で謎の怪現象に遭遇した。状況が飲み込めないままに、蒼衣はそれを追っていた漆黒のゴシックロリータの衣装を身に纏う美少女・時槻雪乃に出会う。雪乃や、雪乃経由で引き合わされた古物商・神狩屋の店主、鹿狩雅孝からその現象が〈神の悪夢〉から生まれた〈悪夢の泡〉・〈泡禍〉と呼ばれるものだ、という説明を受けた蒼衣。その日から自分が愛していた「普通の日常」とは対極の、〈神の悪夢〉が創り出した悪夢の童話が顕現する世界に巻き込まれていくことになる。
「赤ずきん」が犯した、罪深き所業ーー。
田上颯姫の妹・瑞姫が住む街で起きた女子中学生失踪事件。怪奇現象「泡禍」解決の要請を受けた雪乃と蒼衣を待ち受けていたのは、敵意剥き出しの非公認騎士・馳尾勇路だった。失踪した少女の知人でもある彼は、二人を出し抜き単独で解決するために奔走する。だが「泡禍」は静かに新興住宅地を蝕んでいきーー。
赤ずきん、お婆さん、狩人、狼。『赤ずきん』の登場人物に見立てられたものたちの正体を見破れるか。すべての起源に迫る『マリシャス・テイル』初収録の完全版・第3巻。
序章 赤ずきんは森のなか
一章 この道は赤ずきんの村に
二章 この森はお婆さんの家に
三章 この屍はとむらいの棺に
四章 この獣はさまよいの道に
五章 この娘はオオカミの森に
間章(一) 赤ずきんは家のそと
間章(二) 赤ずきんは村のそと
六章 この路はオオカミの塒に
七章 この狩はさまよいの群に
八章 この邸はとむらいの囲に
九章 この禍はお婆さんの客に
十章 この罪は赤ずきんの罪に
終章 赤ずきんは腹のなか
『マリシャス・テイル』
▼ 言語(Language) |
한국어 | : | 단장의 그림 | Japanese | : | danshounogurimu |
|