『麦の国のスープ暦』はタカナシによる日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当は前田 ミック。「富士見L文庫」(KADOKAWA)から発売。
《山の国》の公爵令嬢ヴァレリアは王太子妃になるため、ひたむきに努力してきた。 しかし妹の計略で処刑が決まる。 運良く《麦の国》の青年アルバに助けられ、行き着いたのは小さなスープ店だった。 傷ついたヴァレリアの心は、あたたかいスープと無償の親切にほどけていく。 そしてシーナと名を変えて、店で働くことに。 具だくさんの日替わりスープと、焼きたてのパンに手作りジャム。 不慣れでも誠実なシーナの料理は、アルバや訳ありのお客をほっと癒やしてーー 追放された公爵令嬢の、おいしくてやさしいスローライフ。 ==登場人物== ○シーナ(ヴァレリア) 《山の国》の名家の長女。 地味でつまらないと言われ、華がある妹と比べられてきた。 婚約者の王太子も妹を愛するようになり、処刑されてしまう。 ○アルバ 《麦の国》で農業に携わる青年。 エルザが営むスープ店の隣家に住む。 懸命なシーナを支えるが、彼にも何か事情があるようでーー。 一杯目 涙をぬぐう琥珀色のベジブロス 二杯目 幸せをもたらす夏いちごのガスパチョ 三杯目 勇気を与える紫キャベツのポタージュ 四杯目 思いをつなぐ麦のミネストローネ 五杯目 めぐり逢うためのシーフードチャウダー 番外編 蚤の市にて