『口ぶえ 折口信夫作品集』は折口 信夫による日本の小説(ライトノベル)作品。「宝島社文庫」(宝島社)から発売。
醜く穢れた気持ち、これが恋なのだろうか――。折口信夫の同性愛は母なき受胎による学問と歌の継承である。――大塚英志(漫画原作者・小説家)その愛の形から注意深く目を逸らされてきた人の、さびしく、切実な夢。――清家雪子(漫画家)大阪の中学に通う、安良。彼は同性である同級生、渥美に想いを寄せている。一方で、安良はがたいが良い上級生の岡沢に迫られていた。強引な岡沢と清らかな渥美、二人の間で安良は揺れ動く――。著者の自伝的小説「口ぶえ」のほか、師匠まで惑わせる美少年を描いた「身毒丸」、著者の名作「死者の書」の原点である幻想小説「神の嫁」、さらには怪異小説「生き口を問う女」を収録。〈解説〉持田叙子(近代文学研究者)