『アビスゲート』は神坂一による日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当は芳住和之。「富士見ファンタジア文庫」(富士見書房)から発売。最新刊は3巻
どん、という衝撃一つとともに。短い悲鳴だけがあって。みんな、消えた。大地が突如陥没し、上にあるすべてのものを呑み込む海-アビスゲート。傭兵・クラウスは山賊退治の途中に、アビスゲートに遭遇した。海から現れる謎の異形・アビスフォームとの死闘の末、なんとか生き延びるも、数日後には隣町で、また違ったアビスゲートが発生する。叔父のルグナード、少女・アリサらと、アビスゲートの謎を追ったクラウスは、恐るべき一つの偶然にたどり着いた-。人に街に災厄をもたらし、忌み嫌われるアビスゲートとは一体何なのか?蒼く美しい海の闇にクラウスらが迫る!神坂一が贈る、壮大なファンタジーの幕が開く!待望の新作・第一弾。
「思い過ごしかもしれないけど-何かあったの?」ちらちらとクラウスの様子を見守っていたアリサが、単刀直入に切り込んだ。髪をかきあげるクラウスの手が止まる。「...何か...って...?」問い返す声に動揺がにじんでいるのが自分でもわかった。-突如大地に出現する、淵海孔。その深淵から湧き出し、地上を蹂躙する、淵より来るものと呼ばれる異形たち。そんな異形の一人は生き別れた弟かもしれない、という事実が脳裏をよぎる。次にあれと会ったら、倒す。そう決意し、「何でもない」と断言するクラウスだが!?海妖ファンタジー、物語はさらなる深みへ。