『アルドナの翼』は横手美智子による日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当はいのまたむつみ。「富士見ファンタジア文庫」(富士見書房)から発売。最新刊は2巻
アルドナの城は今宵、闇に包まれていた。年に一度の夢占の儀式が始まったのだ。その闇に乗じて城を脱け出す人影があった。皇女ライカ、彼女は次代の巫女の地位が約束されていたが、それを受ける自信がなかったのだ。ライカが向かったのは叔父ナディンの住む神宮。偉大な巫女として、女皇として君臨するライカの母・シェナイにかつて力を与えたという残され神。その神の力の源を知りたかったのだ。しかし、彼女がそこで出遭ったのは-。小説版『機動警察パトレイバー』で華麗にデビューした著者が、壮大なるファンタジーロマンに初挑戦。
騙された、と思ったときには遅かった。アルドナの女皇シェナイの名代として出陣した姫皇子ライカは、敵国ネクボワの陣地に一人取り残されていた。彼女はネクボワに人質として差し出されたのである。母である女皇や部下たちに裏切られたと知って呆然とするライカ。だが、予想に反してネクボワのライカに対する扱いは丁重だった。「おまえは巫女で天族だから」という首長のリュウザ。一見粗野な外見とはうらはらに、リュウザはライカに細やかな心づかいを示す。そして、ある出来事をきっかけに二人の仲は急速に近づいてゆく。黒い罠が彼らの行く手に待ち受けているとも知らずに...。新鋭横手美智子が描き出すドラマチックファンタジー第2弾、危険な恋が今、燃え盛る。