渡辺 まさき(わたなべまさき)は日本のライトノベル作家。水産学部出身。元柔道部で柔道二段。 学生時代にTRPGとPBMに興じたのが小説を書こうとした原点であり、「既存のファンタジー世界に日本人の常識が通用しないのなら、日本人向けの世界観を作るのはどうか」といったコンセプトから和風ファンタジー『ゆうなぎ』の(前作となる)世界観が作られた。著者の職業経験が作内の肴の描写に活かされている。
仕事帰りにふらりと寄っていつもの肴でちょいと一杯いった風情の「夕凪」は、常連客でにぎわう十八番街の居酒屋。錬金術士を目指す青年コウはとある事情からここで下働きをしていた。明治初期の東京市を参考にした和風ファンタジックアクション。「夕なぎの街 十八番街の迷い猫」は、富士見書房が主催する第13回ファンタジア長編小説大賞(2001年)の最終選考作品。イラストは山田秀樹。
今日も居酒屋「夕凪」には、さまざまな人が集う。酒で一日の仕事の疲れを癒すもの、ただただ黙々と酒を飲むもの、ちょっと気の利いた肴で、陽気に酒を飲むもの。そんな夕凪で働く青年コウのもとにあらわれた、艶やかな黒髪の女性。酒を水のようにあおり、次々と酒瓶を空にしてゆくその女性の、眼鏡の下に隠された瞳は真紅の色をしていた。店長のケガが原因で、夕凪に逗留することとなったその女性は、自分は呪医だと名乗った-。ミステリアスな女性、シーラとのふれあいを描いた「硝子の杜」。公認魔術士にあこがれる少女サクヤとコウの出会いを描いた「黄金の蜂蜜酒」。そしてシーラ、サクヤ、コウ、サヨリの物語が有機的に結びつく表題作「こころのかけら」を収録した。珠玉の短編集。
▼ 情報(Information) |
著者 | : | 渡辺まさき | イラスト | : | 山田秀樹 | 出版 | : | 富士見書房 | レーベル | : | 富士見ファンタジア文庫 | ISBN(1巻) | : | 9784829114117 | ISBN(2巻) | : | 9784829114582 | 最新刊 | : | 2巻 |
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