『後宮小説』(こうきゅうしょうせつ)は、 酒見賢一のデビュー作となるファンタジー小説。1989年(平成元年)の第1回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。1989年12月1日に新潮社よりハードカバーで刊行され、1993年4月25日には新潮文庫より文庫版が発売された。1990年にはこの小説を原作に『雲のように風のように』のタイトルでテレビアニメスペシャルが制作され、日本テレビ系列局で放送された。
現代の暦で見れば1607年のこと、素乾国で皇帝腹宗の崩御に伴い即位する新皇帝の後宮整備が行われることになった。宮女募集が行われた緒陀県で、14歳の銀河がこれに応募し、後宮の教育機関である女大学に学ぶこととなった。銀河を含む一行は都城である北師へと旅立つ。その道中で義賊である平勝と厄駘に出会うこととなり、これが後に物語の重要な伏線となる。