『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(ぼくはあす、きのうのきみとデートする)は七月隆文(ななつき たかふみ)の小説。2014年に宝島社より宝島社文庫として出版された。略称は「ぼく明日」。第3回京都本大賞受賞作。2016年12月17日に映画が公開された。2018年8月に朗読劇が上演され、追加公演も行われた。
京都の美大[注 1]に通う学生の南山高寿は、通学電車[注 2]の中で出会った福寿愛美に一目惚れする。勇気を振り絞って声をかけ、別れ際に「また会える?」と聞くが、それを聞いた彼女は突然涙を流し、抱き付いて来たのだった。驚く高寿には、この時の彼女の涙の訳を知る由もなかった。翌日、美大の授業で動物園[注 3]に行くと、そこで昨日の彼女と再び出会う。その後すぐに2人は意気投合し、交際がスタートするが、初めてのデート、初めて手をつなぐ、初めてお互いを名前で呼び合う…、そんな初めてのことがあるたびに、彼女はなぜか涙を流す。高寿はそんな彼女を不思議に思いながらも愛情を深めていく。違和感を覚えたのは、誰にも見せていない自作小説のヒロインの名前を、彼女が知っていると気付いたときだった。「予知能力でもあるの?」と聞く高寿に、彼女はいった。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」