『あのとき育てていただいた黒猫です。』は蒼井 祐人による日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当はきみしま 青。「電撃文庫」(KADOKAWA)から発売。
ある日、一匹の黒い雄猫が天寿を全うし、飼い主の腕の中で息を引き取りました。しかしその直前、黒猫はあることに気が付きます。 『--僕は、何も返せてないじゃないか!!』 優しくしてくれて、甘やかしてくれて、たくさんの時間を一緒に過ごしてくれた飼い主・瑠璃香に何もお返しできていないことに思い至り、悔やんで悔やんで、でもだんだんと力が抜けていってーー気が付くと妖怪・猫又となっていました。妖怪が人間と交流するなら人間の姿にならないと……そこで変化を試みるも妖力が足りず、幼い男の子の姿が精一杯。しかし元黒猫・テトは全速力で走ります。二年が経ち少しだけお姉さんになった瑠璃香のもとへーー今度こそ、恩返しをするために。