螺旋のプリンセス

地球で暮らす異次元人の様子を、椎野美由貴らしく時にコミカル、時にシリアスに描いたファンタジー小説である。椎野の前作『バイトでウィザード』の前期を彷彿させるドタバタコメディの雰囲気もある一方で、前作にはあまり見られなかったラブコメ色があるのも特徴。

異世界「天箱園」人であることが判明した吉乃聖は、天箱園議会から、地球の状況を監査し報告する「周夜北辰」に任命された。派遣騎士・直哉に守られてばかりの弱い自分を変えたいと願う彼女は、この任命が王子・荒星の策略と知りつつ引き受ける。だがその翌日、彼女の靴箱には天箱園の方言で書かれた脅迫状が。「ワシん巣で死げ」-その恐ろしい言葉にふるえる聖の運命は!!現実と異世界が交差する螺旋的ファンタジー第2弾。