『魔導具師ダリヤはうつむかない』(まどうぐしダリヤはうつむかない)は、甘岸久弥による日本のライトノベル。「小説家になろう」で2018年4月1日から連載されており、書籍版はMFブックス(KADOKAWA)より同年10月から『魔導具師ダリヤはうつむかない 〜今日から自由な職人ライフ〜』のタイトルで刊行されている。2024年7月時点で電子版を含めたシリーズ累計部数は375万部を突破している。『このライトノベルがすごい!』単行本・ノベルス部門では2021年版・2022年版で共に9位、2023年版で2位を獲得。前世は日本人でうつむいたまま過労死し、今世ではいい妻になろうとするも婚約破棄された魔導具師・ダリヤが『もう、うつむかない』と決意して生きていく異世界での恋愛、物作り、人間模様を描く物語。
交易と魔法技術で栄えるオルディネ王国。その王都に居を構える魔導具師のダリヤ・ロセッティは、亡き父の弟子で婚約者のトビアス・オルランドから、結婚前日に一方的に婚約破棄を迫られる。トビアスには既に新しい恋人がおり、新居にも出入りしていたのだ。予期せぬ出来事に愕然とするダリヤだったが、周囲の助けもありトビアスとの婚約を破棄、さらには生活と魔導具開発のため自身の商会を立ち上げる。そんなある日、素材の採取に森を訪れたダリヤの前に、負傷した血塗れの男が現れる。彼は王国騎士団魔物討伐部隊で最も危険な役割を担う「赤鎧」のヴォルフレード・スカルファロットであった。