『廃校教師』は三浦 晴海による日本の小説(ライトノベル)作品。「角川ホラー文庫」(KADOKAWA)から発売。
先生、また人が死んでます。--市立七岬中学校は伝統と規律が守られた校風を売りにしていた。しかし職員室の空気は重く、教員は重労働で疲弊しきっていた。国語教師の香坂保穂も夢を抱き教師になったものの、日々の業務ややる気のないベテラン勢の圧にさらされ、生徒への関わりも表面的になっていた。転任組の化学教師・海老原が改善を訴えるも、周りの教師たちは冷ややかな目を向けるばかり。そんな中、校内で体育教師が部活の指導中に急死した。しかも、その遺体は、あり得ないほど首が伸びきり、苦悶の表情で事切れているという奇妙なものだった。その後も、生徒、教師と、同様の不気味な急死が相次ぐ。そしてそこには常に海老原の影が……。不審に思った保穂は、海老原の不可解な行動を調べる過程で、海老原の意外な事実を知ってしまう。彼が教師をしていたという学校はーー。教師の激務と事なかれ主義がはびこる、現代の学校問題に切り込む、社会派ホラー。 前奏/一 桜並木の学び舎に/二 集いし友と語り合う/三 望みは高く心は強く/四 手をたずさえて飛び立とう/五 拓け未来の七岬