『囮物語』(オトリモノガタリ)は、西尾維新による青春怪異小説。〈物語〉シリーズの第7弾(通巻10巻目)として講談社BOXレーベルにて2011年6月に刊行された。イラストレーションはVOFAN。
千石撫子は普段はあまり読書をしないのだが、以前に阿良々木暦が家に遊びに来た時に見栄を張って読んでもいない文学全集を部屋に持ち込んだことがある。それを片付ける時にたまたまロバート・ルイス・スティーブンスンの『ジキル博士とハイド氏』を手にして読んだのだった。その後、撫子は友達の阿良々木月火(あららぎつきひ)とその本について話しあう。ジキル博士とハイド氏はまるで鏡に映したように正反対だが、必要としあっていたようだという撫子に、月火は破滅的な関係だと答える。月火は撫子に対して、自分と全く逆の性格の子“逆撫子”が現れたらどうする?と問いかける。