『異世界魔法は遅れてる!』(いせかいまほうはおくれてる)は、樋辻臥命による日本のライトノベル。元々は小説投稿サイト『小説家になろう』にて2013年8月より連載され、オーバーラップ文庫(オーバーラップ)から2014年に書籍化された。イラストはhimesuz(第1巻 - 第6巻)、猫鍋蒼(第7巻 - 第8巻)、夕薙(第9巻)が担当。2024年2月時点で電子版を含めたシリーズ累計部数は150万部を記録している。
八鍵水明、遮那黎二、安納瑞樹は突如、宮廷魔導士フェルメニア・スティングレイの異世界転移魔法によってアステル王国に召喚されるが、本来は黎二だけが召喚されるはずであったことが判明する。謁見の間にて、アルマディヤウス・ルート・アルテス国王とその第二子のティータニア・ルート・アステル王女による「魔王ナクシャトラと戦ってほしい」との依頼を水明が断固拒否する一方、黎二は快く了承する。黎二の安請け合いに呆れた水明は自分だけでも元の世界に返してほしいと頼むが、元の世界に返す魔法は存在しないことを告げられ、怒りの声を響かせる。水明は元の世界に帰るため、書物や召喚の儀式の間に描かれている魔法陣などを調べまわる。それを不審に思ったフェルメニアが水明を追跡し、同時に魔法に関する知識を持っているとも感づいて庭で水明と決闘するまでに至るが、彼の規格外な魔法に惨敗する。