『ぽっぺん先生の日曜日』(ぽっぺんせんせいのにちようび)は、1973年(昭和48年)に舟崎克彦が発表した日本の児童文学小説である。以後シリーズ化された『ぽっぺん先生』シリーズの第1作で、これは当時28歳だった舟崎の、初の単独による長編である。日本の伝統的な児童文学からあまりに懸け離れた内容だったため、当初は出版元を見つけるのに苦労したが、高橋睦郎によって紹介された吉岡実の仲介により、筑摩書房からの刊行が決定した。
ウド大学の生物科助教授・通称「ぽっぺん先生」は、38歳独身の冴えないおじさん先生。日曜日の休日はいつもならば日がな一日大好きなベートーヴェンのレコードを聴きながらぐうたらに過ごすか、博物館の展示やコンサートに足を運んでいるところのぽっぺん先生だが、この日に限っては書斎の下敷きになる嫌な夢にせっつかれて、珍しく書斎の整理をしていた。そんな先生が見つけた、古ぼけた「なぞなぞの本」。子供の頃に遊んだその絵本に惹かれてページをめくり始めた彼は、気がつくとその絵本の中に入り込んでいた。