『キモイマン』は中沢健による日本の小説(ライトノベル)作品。イラスト担当は荻pote。「ガガガ文庫」(小学館)から発売。最新刊は2巻
等身大以下の最弱リアルヒーロー参上! オレの名前は高寺一郎。高校では「キモ男」と呼ばれて、めちゃくちゃいじめられている。それはもうえげつないほどに。オレには自分のどこがキモいのかさっぱり分からないが、いじめる奴らに言わせると、存在自体がキモいのだと。そんなオレの唯一の癒やしは、毎朝の通学電車のなかで出会う他校の女子高生・小宮美織を観察すること。美織のことはいろいろと知っている。一度家まで後をつけたことがあるから、彼女の自宅の住所だって知っている。なのに、向こうはオレがここに存在していることすら知らない。ある日の放課後、美織に偶然会えたりしないかと、彼女の家の近所をうろついていたオレは、小学生の女の子が同級生に万引きを強要されている現場に遭遇した。なけなしの勇気を振り絞って助けてあげたその女の子はオレのことをヒーローか何かと勘違いしたらしい。その女の子――聖は、熱い尊敬のまなざしでオレを見つめながら言った。「一郎にいちゃん、正義の超人ジャスティスターに変身して!」この時から、惨めでカッコ悪くって最低に輝いた、オレの汗と涙にまみれた戦いの日々が始まったんだ――。『初恋芸人』の著者が描く、等身大以下の最弱リアルヒーローストーリー!
あれから8年。最弱ヒーローイズバック! オレの名前は高寺一郎。あのキモイマン騒動から8年が経った今、オレは東京で特撮ライターをやっている。といっても、それだけでは食えないのでバイトが命綱になっている。でもいつかオレは、誰もが認める超おもしろい特撮ものの脚本を書き、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」のような歴史に残るヒーローを生み出すつもりだ。そんなある日、大学に入学するため聖が東京へとやってくる。キモイマンを憧れの目で見ていた小学四年生の女の子も、今や女子大生。オレの予想通りに彼女はとんでもない美少女に成長していた。特撮オタクなのはそのままに。オレの隣をこんなにも可愛い子が歩いている。今も変わらず、「一郎にいちゃん」と親しみを込めてオレを呼ぶ聖に、淡い期待を抱いてしまう。オレの彼女になってくれたりしないかな。などと妄想しつつ聖と夜の街を歩いていたオレは、その時、偶然「アイツ」と遭遇した。そいつの名はべー・グロス。夜な夜な街に現れては悪を倒し、いま世間を騒がせている謎のヒーローだった――。あの等身大以下のヒーローが帰ってきた! 最弱ヒーローイズバック!
▼ 情報(Information) |
著者 | : | 中沢健 | イラスト | : | 荻pote | 出版 | : | 小学館 | レーベル | : | ガガガ文庫 | 刊行期間 | : | 2016年12月02日(1巻発売) | ISBN(1巻) | : | 9784094516531 | ISBN(2巻) | : | 9784094516821 | 最新刊 | : | 2巻 |
|