『クジラのソラ』は、瀬尾つかさによる日本のライトノベル。イラストは菊池政治が担当。2006年、富士見ファンタジア文庫(富士見書房)より刊行。
10年前。地球は異星人の圧倒的艦隊を目の前に一戦も交えず全面降伏した。地球を制圧した異星人たちが地球の人間達に課したのは1つのシステム「ゲーム」。異星人が求めたのは「ゲーム」の勝者。1年に1度行われるゲームの大会で優勝し世界一となった3人の人間を、異星人の艦隊に迎え入れること。以来10年。異星人と各国政府の後押しを受け、人々は「ゲーム」に熱狂していた。
冬湖は雫との約束を守れません。-ばいばい。WG優勝を前にバラバラになった"ジュライ"。メカニックの聖一は冬湖と郁恵を失った痛手から、また雫は冬湖と兄・恭介に置いていかれたやりきれなさを胸に、それぞれヴァレンタイン島をあとにする。異星人ソラですら到達しえなかったアウターシンガー第三段階。もはやヒトとは異質なものである何かに冬湖はなろうとしている。一方、アーサーの遺した手紙により、アウターシンガーを巡る真実と地球へのコズミック・イーター大襲来というかつてない脅威が迫っていることが明らかになる。「あんたたちが思うほど、わたしたちは捨てたものじゃない」-戦う。戦って取り戻す。馬鹿な親友を。そして守る。愛しい人たちが生きるこの宙を。スペース・ファンタジー完結。